ドライバーの打ち方をレッスンする前に重要なチェックポイントがあります。
それは、「自分に合ったドライバーを使用しているか」ということです。
自分のスイングスピード(ヘッドスピード)に合ったクラブを使用していないと、正しいスイングを習得するのが難しくなります。
昔は、ゴルフクラブに選択肢があまりなかったためクラブに自分のスイングを合わせる打ち方が必要でした。
しかし、今はヘッドの「重量・形状・重心の位置・ロフト角」、さらにシャフトは「硬さ・トルク・重量・キックポイント」などの組み合わせをアマチュアでも自由にフィッティングできる時代になっています。
しかし、ゴルフ初心者がこれらのことを全て理解し、自分に合ったクラブを選ぶのはとても大変な作業です。このような「違い」が分かるようになるには経験が必要なのです。
また、「なぜヘッドスピードが高い人はシャフトは硬いほうがいいのか」や「なぜキャビティアイアンのほうが優しいのか」といった根本的な理由がわからずにクラブを選んでいる人も多いようです。
そこで、今回はドライバーを選ぶ基準の一つとしての「クラブの重量」に関してご紹介していきます。
ヘッドスピードが早い人は重いクラブを選んだほうが良い理由
この記事をご覧の方の中で、ヘッドスピードが50m/s近くまたはそれ以上の方もおられることでしょう。
そして、そういう方はきっと「重いクラブ」を使用しているのではないでしょうか。
もちろん、その選択は間違いではありません。
しかし残念ながら、「なぜヘッドスピードが早いと重たいドライバーを使用しなくてはいけないか」ということをちゃんと理解して使用している人は少ないのです。
「店員に勧められたから」「だってその方がいいんでしょ?」程度でそのドライバーを使っている方が多いのです。
「結果的に正しいクラブ選択をしているんだからそれでいいでしょ?」
そう思われるかもしれませんが、その理由を理解しているのとしていないのではスイングは全く別物になってしまいます。
では、なぜヘッドスピード早い人は重いクラブがいいのかを理解していきましょう。
紙でできたドライバーを振ってみたら・・・どうなる?
以下のことを頭でイメージしてみるか、実際に作って実験してみてください。
子供の頃にチャンバラごっこをしたときのようにチラシをクルクルっと丸め棒を作り、その先にダンボールでできたクラブヘッドを付けそれをフルスイング。
いかがでしょうか?
ほとんど重さを感じないので、インパクトのタイミングがつかみにくくないですか?
フィニッシュにかけて腕が体から離れてしまわないですか?
そして、ここで気づいて欲しい重要な部分があります。
「コックがインパクト前にリリースできない」
トップで作ったコックが自然にはほどけずリリースできないはずです。もしくはそれを無理やりほどこうとして手首を意識的に返す動きが必要なはずです。
これはクラブが軽いからそうなってしまうのです。
クラブの重さがコックをリリースさせる
クラブに重量があれば、無理に手首をリリースしようとしなくても重さと遠心力で勝手にリリースされます。
だから、ゴルフクラブには適度な重量が必要なのです。
正しいスイングができるようになると手首は勝手にリリースされ、意識的にするものではなくなります。体重が左足に移り、そのパワーを左足内側で受け止め、グリップが腰の高さに来た時、勝手にクラブの重さによって手首はリリースされヘッドが返るのです。
ではなぜ、ヘッドスピードが早いと重い方がいいのか・・・。
もう、感の良い方はお気づきだと思います。
「クラブが軽いとリリースが上手くできず、振り遅れてプッシュアウトやスライスになる。」
「コックしたままハンドファーストでボールをヒットさせようとするとフェースが開いたままの状態になります。」このままボールを捉えれば当然プッシュアウトやスライスです。
また、ヘッドスピードの早い人が軽いクラブにスイングを合わせようとすると、今度は手首を返す余計な動きを入れるようになります。そうなると今度はフックやいわゆるチーピンの原因になるのです。
ヘッドスピードごとにドライバーの重量を変えた方が良い理由:まとめ
ゴルフクラブはドライバーに限らず、自分が無理なく振れる程度の「重量」が必要です。そして、その重量の役目は「コックを自然にリリースさせヘッドをスクエアに戻すこと」ことです。
最後に参考までにヘッドスピード別に適したドライバー総重量を書いておきます。
- 【ヘッドスピード38m/s】275g
- 【ヘッドスピード40m/s】300g
- 【ヘッドスピード44m/s】315g
- 【ヘッドスピード48m/s】325g
- 【ヘッドスピード50m/s】330g
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