上級者が使用するアイアンのシャフト言えば「ダイナミックゴールド」ですね。
ゴルフ初心者でも、「ダイナミックゴールドはなんかイイらしい・・・」と、どこかで耳にしている方も多いはずです。
このページでは、ゴルフ上級者に愛され続けているダイナミックゴールドについて掘り下げて書いていきます。また、ダイナミックゴールドのシャフトが入ったアイアンもご紹介していきます。ぜひ、アイアンシャフトを選ぶ際に参考にしてください。
ただし、道具にお金をかける前に「スイングが第一!」です。(余計なお世話で申し訳ありません。)
特にダイナミックゴールドにシャフト交換をするなら、さらにシビアになることをお忘れなくです!
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ダイナミックゴールドとは
ダイナミックゴールドとは、トゥルーテンパー社(True Temper)が1980年に販売を始めた歴史あるスチールシャフトです。ツアープロから絶大なる信頼を得ていてその使用率は過半数を超えます。世界NO1のアイアンシャフトを言っていいでしょう。
しかし一方で、屈強な肉体を持つツアープロが使用していることもあり、初心者や非力な女性などにはあまり人気がなく「難しい上級者向けのシャフト」というイメージもあります。
事実、アイアンシャフトの中で最も重く硬い部類がこのダイナミックゴールドです。やはり、スペックによってはある程度のヘッドスピードや筋力に自信のある人でないと振り切ることはできないでしょう。
もしあなたが、いわゆる「手打ちスイング」の恐れがある場合、ダイナミックゴールドのシャフトに変えた場合、さらにショットに自信を持てなくなるかも知れません。
インパクトの瞬間クラブヘッドが手首を追い越すようなアーリーリリースをしているのなら、ダイナミックゴールドはあなたの味方をしてくれません。
これからダイナミックゴールドのシャフトに交換しようとお考えなら「80の壁」80台と70台のゴルフの違いの記事も一読してください。
とは言え、ダイナミックゴールドには重量や硬さなどが違うものがいくつかラインナップされています。さすがにカーボンシャフトと同じ重量のものはありませんが、比較的軽く柔らかいシャフトも選べます。それではダイナミックゴールドのラインナップを見ていきましょう。
ダイナミックゴールドのラインナップとその仕様の見方
上記の表はトゥルーテンパー社が出している仕様から、必要な部分を抜き出して作り直したものです。
ダイナミックゴールドは重さや硬さを選べるようになっています。それでは各スペックの見分け方を見ていきます。
フレックスとは?
フレックスという欄に「X100」や「S200」や「S300」といった表示がありますね。これが「硬さ」と「重さ」を表しシャフトの「曲がり」「柔軟性」を指します。つまりフレックスとは「しなり具合」を表しています。
硬い順に「X」「S」「R」となり、Xが一番硬いシャフトでRが一番柔らかいシャフトということです。
次に、「100」や「200」というのが重さに当たります。これをサブフレックスと言いますが、「カット前重量」や「カット後重量」の欄を見るとわかりますが、1g~2gずつ重量が変化しています。
しかし、ここで疑問に思う人がいると思います。
「X100」と「S300」は同じ重さだけど、どこが違うの?
答えは「X100」の方が硬いです。重さは同じですが、打感が硬いのが「X100」柔らかいのが「S300」です。
日本仕様のアイアンに標準装備されていることが多いのが「S200」です。また、「USモデル」という言葉を見ることがあると思いますが、日本人に比べ体格の大きいアメリカ人向けにUSモデルは「S300」が標準装備されています。
シャフト長とは?
表にある「41.0~37.0」の単位はインチです。この長さはカット前の長さを表しています。クラフトマンでもない限り、特にこのカット前の長さを気にする必要はないと思います。
ただし、アイアンセットを特注で注文する場合やシャフト調整をする場合には多少の知識が必要になるかと思います。しかしかなりマニアックな内容になってしまうので初心者の方は参考程度にこの項目を読んでおいてください。
まず、アイアンの長さは番手ごとに変わっていくのですが、番手間の長さの違いは通常「0.5インチ」です。番手が上がる(5番アイアン⇒6番アイアン:数字が増える=番手が上がる)ごとに0.5インチずつ短くなります。
※1インチは2.54cmですから、0.5インチは1.27cmです。
次に、標準的な長さを知っておきましょう。
各メーカーの仕様書でアイアンの長さの基準にされることが多いのが5番アイアンです。平均的な既製品の日本仕様の5番アイアンの平均的な長さは37.75インチです。アイアンの長さとはシャフト部分のみの長さではなく、ネックの最下部からグリップエンドまでのことです。↓
それを基準に0.5インチ刻みで番手ごとに長さを算出すると・・・
4アイアン=38.25インチ
5アイアン=37.75インチ
6アイアン=37.25インチ
7アイアン=36.75インチ
8アイアン=36.25インチ
9アイアン=35.75インチ
PW=35.25インチ
これが、平均的なアイアンの長さとなります。
さて、平均的なアイアンの長さを説明してきたわけですが、
「だから何?どうすればもっと自分にあったアイアンになるの?」知りたいところはソコですよね。
では少々マニアックな世界に突入していきましょう。
例えば、同じ5番アイアンでも長さやカットの仕方によって特性が変わってきます。
長さが変わるとどうなる?
例えば、同じ5番アイアンでも、「37.75インチ」のものと、0.5インチ長い「38.25インチ」のものでは後者の方が長い分ヘッドスピードが早くなります。飛距離はロフト角の影響が半分、長さの影響が半分です。クラブの長さが増えればそのぶん飛距離は伸びるわけです。
しかし、アイアンの役目は「正確な飛距離」と「正確な方向性」です。飛べばいいというものではなく、いつも同じ距離を飛んでくれるクラブ選びをすることが大切です。極端に長くしたりすると、シャフト重量が増しヘッドの重さとのバランスが崩れ、ヘッドが戻らなくなったり、スイング自体を変えないと対応できなくなりますのであまりおすすめできません。
アイアンの飛距離が欲しい方は、シャフトの長さをいじるのではなく、低重心でストロングロフトの優しい「キャビティアイアン
」や「中空アイアン」を選ぶことをおすすめします。今では「マッスルバックのような操作性も損なわず、スイートスポットも広く優しい」といったアイアンが発売されています。
カットの仕方でどうなる?
ダイナミックゴールドは各番手ごとにシャフトが用意されているのですが、日本仕様と世界仕様では「カットの方法」や「装着する番手」が違います。
カットの方法
まずカットの方法ですが、通常はアイアンヘッドに番手ごとのシャフトの先端(ティップ)を差込み、バット側(グリップ側)をカットして長さを調整します。
しかし、先端部分を0.25~0.5インチカットしてヘッドに装着すると硬さが増します。正確に言えば硬く感じるようになります。これは、シャフトが先端からグリップに向けて徐々に太くなっているため、キックポイント(しなる部分)もその分太くなるからです。
装着する番手ずらし
番手違いのシャフトを入れることを、「番手ずらし」と呼びます。
どういうことかと言うと、「5番アイアンに6番アイアン用のシャフトを入れる。」または「4番アイアンのシャフトを入れる。」といったことをします。
なぜ、こんなことをするかと言うとそうすることで硬さを微調整するのです。
「Xシャフトでは硬すぎる、でもSでは柔らかい・・・その中間程度の硬さがいい」などといった場合にこのような番手ずらしを行います。
また、メーカーによってはじめから番手ずらしのシャフトが装着されていることもあります。例えばミズノでは現在、一番手長いシャフト(5番アイアンには4番アイアンのシャフトを装着)をはじめから装着されています。
そのため、通常のシャフトよりも柔らかく感じます。
どのダイナミックゴールドを選べばいい?
ここまで、ダイナミックゴールドの各スペックやカットの方法などを解説してきましたが、初心者の方がいきなりここまでこだわってシャフトをカスタマイズする必要はありません。
まずは自分のヘッドスピードに適したシャフトを選びましょう。以下にヘッドスピードごとに適したダイナミックゴールドシャフトを掲載しておきます。アイアンをご購入の際の参考まで。
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