「ヘッドスピードの速いゴルファー、ヘッドスピードの遅いゴルファー。」
あなたはどちらが有利だと思いますか?
答えは当たり前ですが、「ヘッドスピードの速いゴルファー。」です。
でも、その理由は「ドライバーの飛距離が出るから、セカンドショットが短くて済む。」だけではありません。
このページを読み終えれば、なぜヘッドスピードが速いと有利なのか、またどうしたらヘッドスピードを上げることができるのかがわかります。
なぜ、ヘッドスピードが速いと有利なのか?
仮に、左右へのコントロール性は同じ、アプローチやパターの腕前も同じ、コースマネジメントの実力も同じゴルファー2人(Aさん・Bさん)がいたとしましょう。
二人のドライバーのヘッドスピードは「Aさんは40m/s」「Bさんは50m/s」です。
さて、この二人が400ヤードのパー4で勝負することになりました。どちらが有利だと思いますか?
これは当たり前ですが、ヘッドスピード50m/sのBさんです。
しかし、冒頭でお話ししたように「ドライバーの飛距離が出るから、セカンドショットが短くて済む。」だけが理由ではありません。ヘッドスピードが速い人が有利な理由を以下で説明していきます。
1、単純に飛距離を稼げるから
これは、言うまでもありませんがドライバーの飛距離が違います。ミート率の問題もあるのであくまで目安ですが、ヘッドスピードが40m/sなら220ヤード、50m/sなら290ヤード飛び、その差は70ヤードも開くことになるのです。
セカンド地点からグリーンまでの距離はBさんで「110ヤード」Aさんは「180ヤード」です。
Bさんはピッチングウェッジで楽々届きますが、Aさんなら3wや5wをフルスイングしないと届かない距離です。
これは、明らかにBさんが有利ということになります。
2、ティーショットで使用するクラブの選択肢が増える
ドライバーは、アイアンと比べるとスイートスポットも広く、当てやすいクラブではあるものの「シャフトが長い」ことが難しさの原因です。OBなどの最も大きなミスショットが出やすいクラブです。
しかし、Aさんのようにヘッドスピードの遅い人が400ヤードのパー4をプレーする場合、セカンドショットで200ヤード以上も残すということは「2オンを諦める」ということになります。
Aさんがどうしても2オンさせたいとなれば、なんとかギリギリの220ヤードをドライバーで飛ばし、セカンドショットは3Wなどでチャレンジするしか選択肢はありません。
ところが、Bさんはどうでしょう。
たとえ、ティーショットを3Wで打ったとしても、250ヤード近くの飛距離がでます。残りは150ヤード、Bさんなら8アイアン程度の短いクラブで楽にグリーンを狙うことができるのです。
クラブが短くなった分、左右へミスの危険度も減りギャンブル的なショットをする必要がなくなります。
3、スピンが効く
グリーンでスピンを効かすためには、バックスピン量が必要です。バックスピン量は「クラブのロフト角」と「ボールへの入射角」と「ヘッドスピード」で決まります。
BさんはAさんより2つ有利な点があります。短い距離をロフトの寝たクラブで打つことができることと、ヘッドスピードが速いことです。
ボールへの入射角はダウンブローで打つか、払うようにフラットに打つかで変わりますのでここでは比較はいたしません。
もちろん、硬いグリーンで手前から転がした方がいい場合など、バックスピンをかけることがスコアに直接つながるわけではありませんが、そのような特殊なグリーン以外ではダイレクトに狙えるメリットは大きいのは確かです。
4、インテンショナルショットの左右の幅が広い
上級者だけの技だと思っている方も多いでしょうが、インテンショナルショットとは意図的にボールを曲げるショットのことです。例えば、大きな木が目の前にあった場合、「ボールを左に打ち出しておいて、右にスピンをかけ狙った場所に戻してくる。」といったショットのことです。
難しそうに思えますが、練習すれば以外と簡単にできるようになります。
しかし、これもヘッドスピードが鍵になります。
ヘッドスピードが40m/sの方でもシャフトの長いドライバーならスライスを打ち、OBさせてしまうほど曲げることが可能です。
しかし、シャフトの短いサンドウェッジでスライスをかけるとどうなるでしょう。
多少のスライスは出たとしても、せいぜい5ヤードから10ヤード程度のはずです。これはシャフトが短いがためにヘッドスピードが遅くなってしまうのが原因です。実感したことがない人は今度、練習場でわざとウェッジでスライスを打ってみてください。
つまり、長いクラブはヘッドスピードが速くなることでスライスやフックはかけやすいのですが、短いクラブになるとかかりにくくなるのです。
ところが、ヘッドスピードが早ければ、短いクラブでもスライスやフックをかけることが可能になるのです。さすがにサンドウェッジで大きく左右に曲げることは難しくても、7アイアンや6アイアンでなら30ヤードから50ヤード程度曲げることができることでしょう。
それだけ、ピンチをチャンスに変えることができるようになるのです。
とはいえ、ドライバーでの左右のミスは致命的になることはありますが・・・。
さて、ヘッドスピードが速いことのメリットはご理解いただけたと思います。では、ここからはヘッドスピードを上げるための練習方法をご紹介していきます。
ヘッドスピードを上げる方法
ヘッドスピードを上げる方法は大きく分けて2つあります。一つは「スイングを変える」もう一つは「筋力や柔軟性を上げる」です。
「スイングを変える」ですが、それはつまり「正しいスイングを身につける」ということになります。さすがに、このページだけで全てを語れるほどゴルフスイングは単純ではありません。
そこで、ここでは「ヘッドスピードを上げるためだけのスイング改善方法」を一つだけご紹介しておきます。
どうしても、基礎からやり直したいという方は7日間シングルプログラムを何回も何回も見ることをお勧めします。
ヘッドスピードを上げるスイング
結論から先に述べます。
「バックスイングで左足かかとを上げる。」です。
「でも、それは基本とは違うのでは?」そう思う方も多いはずです。最近のゴルフレッスンの多くは「バックスイングで左足かかとはあげるな!」と言っているからです。
その理由は「コントロール性が落ちるから」「ミート率が下がるから」などでしょう。
しかし、その常識は本当でしょうか?
確かに、最近のPGAで活躍するようなプロゴルファーの多くは左足がベタ足です。タイガーウッズ選手がベタ足のバックスイングなので、特にそう言われるようになった気がします。
しかし、そこで見落としてはいけないことがあります。それは「筋力」と「柔軟性」の違いです。
タイガーウッズ選手はご存知の通り、しなやかでパワフルな身体を持ち、まだまだ若い選手です。筋力や柔軟性が落ちてきた方や体力に自信のない方とはまったく別次元の身体を持っているのです。それを受け入れるのが辛い方もおられると思いますが、タイガーウッズ選手もやがて同じ道をたどるのです。ご安心ください。
つまり、タイガーウッズ選手のスイングがみんなのスイングのお手本とはならないのです。
さて、話は戻って「バックスイングで左足かかとを上げる。」ですが、これは体重移動を利用しようということです。
右に体重をしっかり移すことで、ダウンスイングで左に体重を乗せやすくなります。すなわちヘッドスピードが上がるということです。
腰や肩甲骨に痛みを感じながら、無理やりバックスイングをしたところで、大きなトップを作ることはできませんし、それらの症状を悪化せるだけです。
そのような窮屈なバックスイングは、身体を壊すだけでなく、スイングにも悪影響を及ぼします。
腰や肩甲骨が固まっているのに、バックスイングを深く取ろうとすると、まるでバネのように跳ね返ってくるようなダウンスイングの始動になり、タメが作られずヘッドが手を追い越すようなスイングになりがちです。
しかし、左足かかとを軽く上げることで、自然とバックスイングを深く取れるようになり、タメも作られ、大きな弧を描くスイングになります。その分遠心力が高まり、ヘッドスピードも上がるのです。
ベタ足で慣れてしまっている方は、すぐには馴染めないかもしれませんが、ほんの少しだけ左足かかとを上げてみるだけ、その効果を実感できるはずです。
ちなみに、かの名プレーヤー「ジャック・ニクラウス」は左足かかとを上げるバックスイングでした。慣れてしまえば、スコアとはほとんど無関係なのです。
ヘッドスピードを上げるための筋力や柔軟性を上げる
次は、フィジカルの部分です。
「ゴルフに筋力は必要無い!」
「スイングが全てだ!」とでも言いたいのでしょうけど、これはまったくのデマです。
筋力のない人はそもそもしっかりとしたスイングもできないのです。
たしかに、ゴルフにおいてスイングの正確性や再現性は最も大切な要素です。しかし、ゴルフクラブをスイングプレーンにしっかり載せるためには必ず筋力は必要になります。
ただし「筋力」と言っても「腕力」を指すわけではありません。腕力ももちろんあったほうが有利なのは確かですが、それだけではいいスイングは手に入りません。
ゴルフスイングは、体全体を上手に使うことが鍵になります。
握力だけを鍛える、背筋だけを鍛える・・・といったトレーニングではスイングは良くなりませんし、ヘッドスピードも上がらないのです。
バランス良く鍛える
ゴルフスイングは、指先から爪先まで流れるようにスムースに動かさなければいけません。
上半身だけが強くても、フィニッシュで左足がぐらつくようでは、ナイスショットは生まれません。反対に、下半身だけが強くても、スイングスピードに耐えられず、腕が伸びきってしまえば、これもまたミスショットにつながります。
バランス良く鍛えることが必要なのです。
上半身を鍛える
上半身を鍛えるには「背筋」「腹筋」「腕立て伏せ」これが基本です。ご自宅で今すぐにでも始められることです。始める前は面倒に感じますが、一度やれば身体の血の巡りが良くなり、心地よく感じるはずです。
「腹筋はやるけど背筋は・・・。」という方が多いのですが、「背筋」は非常に重要です。アドレスの姿勢を保ち、ゴルフクラブを支える大きな筋肉です。毎日数回だけでもやれば、背筋が伸び綺麗なアドレスがとれるようになるでしょう。
下半身を鍛える
下半身を鍛える理由は「ジャンプ力」と「左右の壁作り」のためです。
「ゴルフにジャンプ力?」と思われたかもしれませんが、実はあなたも見えないジャンプをしているはずです。
ダウンスイングからインパクトに移る瞬間「左ひざが伸びる」はずです。これが見えないジャンプです。
この見えないジャンプが遠心力を最大にし、飛距離を出しているのです。
試しにこの見えないジャンプをせずにスイングしてみてください。
どうですか?パターをヘンテコな形で打っているような状態になるはずです。感覚的に「これじゃあ、飛ばないな。」とわかるはずです。
この見えないジャンプが速ければヘッドスピードも速くなるのです。重要なので、もう一度言います。
見えないジャンプが速ければヘッドスピードも速くなる
そうです。ジャンプ力を鍛えましょう。鍛える部分は太ももとふくらはぎです。
ランニングはもちろん効果的ですが、ウェートトレーニングをするなら、太ももはスクワット、ふくらはぎは爪先立ちを何度も行うことがすぐにでもできる方法です。
器具を使わずに効果的にトレーニングしたいなら、壁を正面に立ち、片手を壁ドン状態にし、片足立ちして、左右ゆっくり上げ下げすることです。スクワットも爪先立ちも同じ要領です。
両足でやるよりも負荷が多くかかりますので、短時間でトレーニングができます。久しぶりにトレーニングする人は無理は禁物です。徐々に回数を増やすなど工夫して継続的に行いましょう。
そして「左右の壁作り」ですが、これはいわゆる「スウェー」を防ぐためです。ヘッドスピードを最大にするには左右の体重移動をしっかり足の裏で受け止め、壁を作る必要があるからです。
実際にスイングしてみると分かりますが、インパクトの時に左足のふくらはぎに力が入ります。
見えないジャンプをしていると同時に壁を作っているのもふくらはぎなのです。左側に重心が移っていく時に急ブレーキをかけてくれるのがふくらはぎなのです。
輪ゴムを親指にひっかけ、ビュンッと遠くへ飛ばすためには親指はしっかり固定しておくことが大切です。ふくらはぎはその親指のような存在です。しっかり鍛えておきましょう。
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